アルデバラン

一般社団法人アルデバラン

葬想式~大切な人との思い出を共有する新しい形~

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約5分

こんにちは、皆さん。今回は「葬想式」という追悼サイトについてお話ししたいと思います。このサイトは、亡くなった大切な人との思い出をデジタルで共有し、紙のアルバムとして残すことができる素晴らしいサービスです。

父の家族葬と友人たちの後悔を経験して

私自身、10年ほど前に父を癌で亡くしました。父は生前、「葬儀は家族葬にしてほしい。知人には参列で迷惑をかけたくない」と言っていました。その言葉に従い、葬儀は家族だけで行いました。しかし、定年後に地域のサークルに参加し、親しくなった友人が多くいた父の訃報を後から知った多くの友人から「なぜ葬儀を知らせてくれなかったのか」と後悔の念を耳にすることになりました。

この経験は、知人たちにとっても私自身にとっても大きな後悔となりました。葬想式を知っていれば、家族葬であってもデジタルの場を通じて、多くの友人が故人との最後のお別れをすることができたかもしれません。

葬儀とグリーフケア

葬儀とは、亡くなった人を弔うために行う儀式や行事です。通常、宗教的な儀式や習慣に基づいて行われ、故人を追悼し、遺族や友人が最後の別れを告げる場となります。葬儀の形式や内容は宗教、文化、地域によって異なり、通夜、告別式、火葬、埋葬などのプロセスが含まれることが多いです。葬儀は故人の魂を安らかに送り出すと同時に、残された人々の悲しみを癒す役割も果たします。

葬儀は一つのグリーフケアと考えられます。故人との最後の別れを告げる場であり、遺族や友人が集まり、共有することで、悲しみを分かち合い、心の整理を助ける役割を果たします。これにより、喪失の痛みを和らげ、癒しのプロセスを進めることができます。家族や友人が共に集い、故人を偲ぶことで、心の安定と新たな生活への準備が促されるのです。葬儀がこのような役割を果たすことで、グリーフケアの重要な一環として機能します。

葬儀の変化?

COVID-19のパンデミックの影響で、葬儀を集団で行うことが難しくなり、家族葬の増加が見られました。まず、パンデミック中は感染拡大を防ぐために、大規模な集会が制限され、葬儀も例外ではありませんでした。これにより、家族だけで行う小規模な葬儀、つまり家族葬が増加しました。多くの葬儀社が家族葬やオンラインでの追悼式を提供するようになり、これにより故人を偲ぶ新しい方法が広がっていったのでした。

葬想式とは?

「葬想式」は、故人との思い出の写真やエピソードを追悼サイトで共有することができるサービスです。無料で簡単にサイトを作成でき、公開期間中は誰でも参加して写真やメッセージを投稿できます。公開期間は基本的に3日間ですが、最大30日間まで延長が可能です。

葬想式は、故人を偲ぶ場を提供するだけでなく、家族や友人が共に思い出を共有し、新たな日常への一歩を支えるためのサービスです。特に、葬儀に参列できなかった人々にとって、この追悼サイトは大切な思い出を共有する貴重な場となります。

葬想式の特徴

思い出を集める・・・写真やメッセージを共有し、故人を偲ぶことができます。集まった思い出は、紙のアルバム「葬想録」にして手元に残すことができます。

多言語対応・・・日本語と英語に対応しており、言語の壁を越えて家族や友人と繋がることができます。ワンタップで言語を切り替えることが可能です。

デザインのカスタマイズ・・・デザインを自由にカスタマイズでき、故人の好みに合わせて背景色や写真の配置を変更できます。

スライドショー作成・・・集まった写真をスライドショーにして、思い出を振り返ることができます。BGM付きで再生でき、故人との思い出を美しく演出します。

葬想式の価値

葬想式は、故人を偲ぶ場を提供するだけでなく、家族や友人が共に思い出を共有し、新たな日常への一歩を支えるためのサービスです。特に、葬儀に参列できなかった人々にとって、この追悼サイトは大切な思い出を共有する貴重な場となります。

最後に

「備えあれば憂いなし」という言葉が示す通り、事前にこのようなサービスを知っておくことは非常に重要です。適切な準備をすることで、後悔の少ないお別れを迎えることができます。葬想式を利用することで、大切な人との思い出をしっかりと残し、心の整理をつける手助けとなるでしょう。

詳しくは、葬想式の公式サイトをご覧ください。

葬想式を運営する株式会社むじょう CEO 前田 陽汰さんの想い

「葬想式」はみんなで追悼サイトをつくれる無料サービスです。友だちのスマホの中に入っているけれど遺族が持っていない写真はたくさんあると思います。それを1つの追悼サイト上に投稿してもらってみんなで思い出をシェアするサービスです。無料で追悼サイトが作れて、集まった写真、メッセージは最後にアルバムにして販売しています。基本的に3日限定のサービスで、最長で30日までしか延長できない仕様です。サイトがずっと残っていると見に戻ってしまうご遺族がいるので、これからを生きる人の足かせになりかねないと考え、時間が経つと消えてしまう仕組みにしています。

サービスを開始して3年ちょっとで約1万3,000人の方に利用していただいています。特にコロナ禍だと、葬儀に参列できないと「亡くなった手触り感」「死の実感」みたいなものが持ちづらいと思うんです。葬儀に参列した場合に「死」を100%実感できるとすると、葬儀に参列できない場合は30~40%だと思っています。しかしその人が亡くなったときにカメラロールを遡って投稿する、メッセージを書く、その手を動かすことで死の手触り感や実感が湧いてくる。それは、本来お葬式にあったものですが、現在、家族葬が増えたりお葬式が小規模化していく中でできなくなっています。それをこのようなサービスで補っていけるといいのではないかと考え、現代における死との出会い方を提案するサービスとして提供しています。

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